「エネルギーを選ぶ」アクションを促す オウンドメディア『でんきと暮らしの知恵袋』の舞台裏

「一晩中エアコンをつけっぱなしにしちゃった!電気代、どうなるんだろう?」「転勤が決まったけど、電力・ガス会社の契約どうしよう」など、電気や暮らしに関する悩み事に解決のヒントを与えてくれる『でんきと暮らしの知恵袋』。エネチェンジのオウンドメディア『でんきと暮らしの知恵袋』が、日々どのような課題に取り組み、ユーザーに価値を提供しているのか。その舞台裏を、コンテンツマーケターのMマネージャーとTさんに聞きました。
 
 
――いつも当たり前に使っている電気ですが、アンペアや電気料金など、電力サービスとしてとらえると知らない事が多すぎるので、ENECHANGEの社員でありながらも『でんきと暮らしの知恵袋』でたくさん勉強させてもらっています(笑)
M:そうですね、電力サービスには聞きなれない用語が多く、会社によって電気の算定方法も違い、商品として少々複雑な面もあるんです。そもそも多くの人が、電力会社の切り替えが電気代を簡単に節約できる方法であることを、まだ認知していないのが現状です。
例えば、一般的な電気料金が「基本料金(または最低料金)+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金」で算出されていることや、そもそも燃料費調整額がなぜ加算されるのか、なんて毎月の請求書を見てもわからないことが多いですよね。『でんきと暮らしの知恵袋』は、そうしたユーザーが抱えている疑問や悩みを解消する情報を提供するのはもちろん、実際にエネルギーを選ぶアクションを起こしてもらうことを目標にしています。
 

読者ニーズに応じた情報提供で、市場を活性化させるのが大きなやりがい


――掲載記事は2,500ページほどでカテゴリやテーマも豊富ですよね!記事化する情報の選び方を教えてください。
M:まずは検索キーワードのニーズをリサーチし、想定する読者を大きく2つに分けています。
1つ目は潜在層です。「電気代 節約」などで検索している、電力会社の切り替えを検討して”いない”読者です。潜在層に対しては、エアコンや冷蔵庫などの節電方法の情報を提供します。押し売りにならないように、記事の文脈に合わせて、「節電だけでなく、電力会社の切り替えも効果的ですよ」と伝え、エネチェンジのサービスを紹介します。
 
――電気代を節約したい、というニーズにしっかり応える記事でありながら、さりげなく手段の1つとして電力会社の切り替えを紹介するんですね。もう1つは、電力会社の切り替えを検討している人ですね?
M:そうです。2つ目は、「電力会社 比較」「電力会社名 口コミ」などで検索し、具体的に電力会社の切り替えを検討している顕在層です。具体的に契約前に知りたいと思われる情報を提供します。こちらは、1つ目の潜在層と違い、エネチェンジの利用メリットを、明確に伝えるようにしています。
 
――メディアチームでは、PV(ページビュー)数ではなく、読者の行動数を目標にしていると聞きました。それがやりがいにどうつながっているのでしょうか?
M:電力会社の切り替えを認知していなかった潜在層のユーザーがエネチェンジのシミュレーションを利用したり、顕在層がサービスに申し込みをしたりするのは、「記事の内容に納得し、サービスにも興味を持ってもらえた」ことを意味しています。オウンドメディアの記事を通じて、エネルギーを選ぶことが浸透し、サービスはもちろん、市場の活性化にもつながるのは大きなやりがいに感じています。
 
 

3年間で150回修正の記事も いつも最新の情報を届けるために


――電気代の値上げや国の制度変更などタイムリーな記事も多い印象ですが、どのようにして常に最新の情報を提供しているのでしょうか?
M:ニーズのある情報に関しては、特に「情報の鮮度」に気を使っています。「電気代の値上げ」をテーマにした記事は、注目度も高いため、毎月発表される燃料費調整額の単価に合わせて更新するのはもちろん、情勢が変化するたびに修正を行っています。同じ記事でも、3年間で150回以上修正してきました。
 
――単純計算で1週間に1回のペースでの更新とは!鮮度の高い情報提供の徹底ぶりがうかがえます!
M:情報の更新だけでなく、「タイムリーさ」も重要視しているので、エネルギーに関するニュースや、行政機関と電力会社の発表のチェックも常にしています。たとえば電力会社が料金改定を発表したときには、30分以内で記事を制作してリリースすることも珍しくないですよ。
 
――そのスピード感があるからこそ、質も量も確保されたメディアでいられるのですね!
M:基本的に2週間単位で制作対象の記事やタスクを決めていますが、毎朝行っているチームのミーティングで、データや電力業界のニュースなどを見ながらディスカッションして、進めるタスクの優先度を細かく変えることもあります。
T:「メディアの朝のミーティングは長い!」って他のチームからも言われます(笑)。ただ業務進捗レポートだけをする朝会と違って、生産的な時間に感じています。実際に、朝のミーティングでふと出たアイデアをすぐ実行し、良い成果につながったこともありますよ。
 
 

読者のアクションを促す仕掛け 記事からその先へ


――記事管理以外に、電気料金プラン比較シミュレーションのページ設計変更に携わったと聞きましたが、具体的にはどのような取り組みをされましたか?
M:「エネチェンジ」のサイトって、もともとは電気料金プランの比較をするのに、「現在契約中の電力会社」「プラン名」「アンペア数」などを入れなくてはいけなかったんです。ただ、それでは、電力会社の切り替えを検討していない潜在層の読者にとって、たまたま検索して見つけた記事を読んで、クリックしたら、難しい入力項目が多すぎて嫌になってしまいますよね。
エネチェンジの電気代シミュレーションページ
エネチェンジの電気代シミュレーションページ
エネチェンジの電気代シミュレーションページ
 
M:そこで、記事から遷移先になる、この条件入力のページも「郵便番号と世帯人数だけを入力する仕様にしたいです」と変更を提案して、採用されました。
 
入力項目を少なく変更したページデザイン
入力項目を少なく変更したページデザイン
 
――記事の読者がどんなマインドなのかイメージができているからこそ、記事を読んだ後の最適な行動の提案だったのですね。
M:いくら記事を読んでもらっても、遷移先の行動が繋がらないともったいないですよね。会社がチャレンジさせてくれるカルチャーなので、記事管理以外のことも最近はどんどんやるようになってきたところです。
T:やりたいって言ったことをしっかり提案できれば、採用されて自分で取り組むことができるので、「こういうことやりたい」や「こういうスキルをつけたい」があれば、手をあげれば誰でもチャレンジできますよね。
 

新しいカテゴリで、エネルギー選択の幅を広げる


――今後『でんきと暮らしの知恵袋』をどんなオウンドメディアにしていきたいですか?
M:オウンドメディアの記事を通じて、エネルギーを選ぶことをもっと広め、「エネチェンジ」のサービスの成長、市場活性化に貢献したいですね。そのためには、カテゴリを広げて記事を増やしていく、というところが目標です。
 
――新しいカテゴリを増やすための課題は何ですか?
M:リソース不足ですね。現状、電気のカテゴリの対策をしながら、新しいカテゴリの開拓もしている状態で、単純に集客用の記事制作が追い付いていません。そのため、データだけでなく、市場を理解し、ユーザー視点を持って、品質の高い記事コンテンツを制作できる人にぜひ入社してもらいたいです。
T:Mさんがマネージャーとして全体を見ていて、僕は送客(読者をサービスページに誘導すること)の部分を主に担当しているんですけど、集客(読者を記事に集めること)が得意な人がいれば全体的にうまく回りそうですね。僕も最初はちょっと苦労しましたが、記事を作った先のことを考えないといけません。集客をするにしても「この記事ってしっかりサービスに送客できるっけ?」とか「何に役立つ記事なんだっけ?」っていうような裏テーマを捉えながら作れる人がありがたいですね。

ENECHANGEでは、多様なバックグラウンドを持ち、それぞれの想いを胸に集まったメンバーが、エネルギーの未来をつくることに挑戦しています。
 
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